年の瀬も近付き、世間も大分慌ただしくなってまいりました。
そんな年の瀬に、本日はマーケットでも慌ただしくなる事項がありました。
米国金利の利上げです。
大方の予想通りであっても、9年半振りの利上げ、及びゼロ金利からの脱却は、やはり記念すべき事です。
発表当初は、米国株式市場、為替市場とも方向定まらず荒れた動きをしていたものの、やはり実態経済の底上げという兆しが好感され、NYダウもドル円も上昇基調となりました。
日本時間に入って、日経平均株価も、ドル円と連動する様に急騰し、先物手動となっている為、日米金利差が開いた事による円キャリーが加速し、米ドルがどんどん先物に投げ込まれていました。
しかし、双方共25日線で頭を抑えられ、徐々に上げ幅を縮小する事となり、下に5日線のサポートを残しながらも、25日と200日線のデットクロスを匂わせる形成をしています。
因みに、利上げ発表直後は方向感定まらず、米ドルが売られる場面もあった為、上昇材料には敏感なユーロやポンドが先立って上昇していました。
しかしイエレン議長の発言の中の、
今後利上げペースは緩やかで、事務的ではなく、市場の状況により臨機応変に対応する・・・
という発言が好感されたのか、ここで米ドルが買われだし、逆転現象が起きています。
ピボットシステムでは、損益確定のポイントは、荒れ相場だと勝負が早くなります。
基本的に一日一回の設定となっている様ですが、カスタマイズすれば、こういった相場は、途転をする事により、複数回利益を獲得出来るチャンスでもあります。
勿論、同じだけリスクもある事は付け加えておきますが・・・。
話しは戻りますが、上述のイエレン議長の、事務的ではない臨機応変、という発言は何が好感されたのでしょうか。
実は、過去2006年までの二年間程、米国はほぼ定期的に利上げを繰り返していました。
しかし、これ等の利上げは、本来の実態経済を反映させるというよりは、金融市場を沸き立たせる意味合いが強かった様に思えます。
現に日本との金利差が大きく開いていた為、円キャリーが活性化し、大きな恩恵を受けていた金融機関が暴走気味となり、幻想の様なハイリターン(ハイリスク)商品が次から次へと生み出されました。
結果、サブプライムショックの様な市場破壊を起こしています。
今回のイエレン議長の発言は、実態経済を鑑み、必要に応じて利上げを行っていくという意味で、前者とは違う本来の金融政策を目指しているというところでしょう。
高みより適性という事ですね。
ただしこのスタイルは、先経っての中国の様に、世界を震撼させる様な事象がもし起こった時は、再び利下げも辞さない、という意味にも取れるのではないでしょうか。
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